東京で気ままに生きる

誰よりも東京が好き。そんな筆者が東京での暮らし(食、住、仕事、育児、お金、趣味)について徒然と語ります。

小泉環境大臣の育休取得ニュースについて思うこと。

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皆さま、明けましておめでとうございます。

ものすごく久しぶりのブログ更新ですが、ついつい3ヶ月ばかりサボってしまいました💦

 

厳しい寒さが続いておりますが、皆さんお元気に過ごせていますでしょうか。

 

最近は、小泉環境大臣が大臣として初の育休取得を取得されるということで非常に話題になっていますね。

 

www3.nhk.or.jp

 

日本のメディアだけでなく、ちょっと調べてみると、CNN(アメリカ)でも、ガーディアン(イギリス)でも、ロイター(世界的通信社)でも記事になっていて、これは日本発信の世界ニュースなのだな、と改めて思いました。

 

フルタイム共働きブロガー(そんなジャンルってあったかしら!?)としては、この件に関しては思うことは色々あるので、今日はそのことについて書いてみたいと思います。

 

 

 

私の立場:圧倒的に賛成です。子どもを育てるという仕事以上に優先度の高い仕事など世の中にはありません。

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小泉環境大臣の今回の決断について、私は圧倒的に賛成です。反対する理由などどこにも見当たりません。

 

今回の小泉大臣の育休取得に関する色々な記事を見る中で、一番しっくり来たのはCNNの記事でした。見出しには、彼は2週間しか休まない(He's only taking two weeks off)とあり、記事中、引用されている村上OECD東京事務所長のコメントが非常にしっくりきました。

In an international context, a man taking two weeks of paternity leave could be considered "pathetic

国際的な文脈では、2週間しか育休を取らない男性は、“救いようもない”男だと思われる。

 

結構辛辣ですよね(笑)

 

でも小泉大臣のような非常に影響力のある方が、反対意見にもできるだけ配慮した形で、思い切った決断をしたということは高く評価されるべきだと思います。

 

ご本人のブログ(小泉進次郎オフィシャルブログ)の中でも、今回の決断については、

 

  • 世の中の新入社員男性の約8割が「育休を取得したい」と希望しながらも、現在の男性育休取得率は6.16%にとどまっておりギャップがあること
  • 男性公務員の育休を「原則1カ月以上」とする目標の実現に向かい、政府方針も決定したが、制度だけでなく空気も変えていく必要があること
  • 男性が育児休業が取れる社会にすることは、日本の少子化解決に重要だと改めて感じたこと

 

から、公務最優先で、最も母親の負担が大きいと言われる出産から3ヶ月間のなかで「2週間分」育休を取得したいと考えている、ということが綴られています。

 

大臣というのは、大変な要職だと私も思います。ただ私の価値観としては、いくら大臣であったとしても、自分の子どもを育てる以上に優先度の高い、重要な仕事はないと思うのです。特に少子高齢化・人口減少が進む中で(65歳以上人口は2018年現在で28.1%)、今後の社会を担う子どもの存在は非常に貴重です。先月末に、出生数86万人に急減したとのニュースもありましたが、子どもが増えていかなければ、経済成長も鈍化している日本はアジアの中で取り残され、ただ衰退していくだけです。

 

もちろん仕事も大事なのは分かります。けれども、男女問わずに自分の子どもを自分で育てたいと思ったときに、それがどんな職業であれ、仕事の方が大事だから育休を取るな、と言われる社会は余りにも息苦しく不寛容です。どんな仕事だって重要ですし、「重要な仕事があっても、それ以上に子育てが重要だから専念する」という価値観が広がって行って欲しいと切に思います。

 

「自分が育休を取れないから小泉大臣も育休を取るべきではない」というスタンスではなく、「小泉大臣が育休を取れるのであれば私も育休を取れるはず」と皆んなが思える社会の方が、誰しも子育てがしやすい社会になるでしょう。

 

加えて、大臣の仕事も、1人で仕事をするわけではなく、大臣を支えるスタッフの方と一緒に組織としての仕事なのだと思います。組織の良いところは、誰かが欠けても組織としては仕事が回る仕組みになっているという所です。逆に、その人が欠けてしまえば、仕事が回らない組織とは、組織の体をなしているとは思えません。さらに言えば、大臣の仕事とは判断したり、方向性を示すことが仕事なのであって、その評価は労働時間の長さではなく、成果(実現した政策)で評価されるものです。そのため、育休を取ったとしても、小泉大臣が言及しているとおり、公務最優先で国会への出席や必要な指示などが適切になされている限り、育休を取ったとしても公務への影響はあまり考えられず、むしろ定時がある一般の人よりも取りやすい状況にあるのではないでしょうか?

 

「3ヶ月にわたる2週間程度の育休」ってどういうこと?

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さらに、小泉大臣が今回取る育休は、3ヶ月間のなかで「2週間分」という点もよく考える必要があります。

 

これってパッと聞くと、2週間連続でずっと育児のため不在というイメージを持ってしまいますが、3ヶ月の中で「2週間」なので、冷静に考えてみると、実はものすごくバラして取った場合、単に1週間に1日休むだけなのですよね(3ヶ月=13週÷14日間)。

 

政治家の毎日であれば、永田町と地元周りでほとんどお休みはないと思うので、これって今まで休みなく政治活動を毎日してきたけど、週1日だけは育児をすることに決めました、という感じなのではないかと想像しています。さらに小泉大臣は、メールやテレワークなども利用して公務最優先で対応すると言っているので、仕事への影響はまずないか、あっても微々たるものでしょう。

 

ちなみに一般の会社員であれば、夫婦片方が育休申請する場合には、法律上、子どもが1歳になるまで(夫婦双方で育休を取得する場合は1歳2ヶ月まで。保育園に入れないケースでは最長2年まで)育休を取得できます。

 

もちろん、小泉環境大臣には、法律上の育休はありませんので、単純には考えられませんが、この「2週間」という期間は非常に短いものという印象を受けます。

 

父親が「自分の子どもを自分で育てる」意識を持つきっかけに育休はなり得る!

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私自身、今回の小泉大臣の育休取得のニュースをめぐる議論で、一番違和感を感じたのが、まだまだ世の中の風潮としては「子どもは女性がメインで育てるべき」と思っているのだな、という点でした。

 

小泉大臣に限らず、男性の育休取得が議論になるのは、あくまでも男性を育児の補助者としてしか見ていないからだと思います(男性を育児のメイン担当者として考えられば、男性の育休取得の是非が議論になるはずはありません)。けれども、子育てのうち授乳以外は、本来、母親がやっても父親がやってもどちらでもできるものです。そうであるからこそ、男性であれ女性であれ「自分の子どもを自分で育てるのは当然」だと思うのです。

 

父親が育休を取らなければ、育休をどうしても取れないケースを除き、代わりに育休を取るのは母親です。 育休を母親が取れば、家庭内の育児のメイン担当者は当然に母親になり、父親にはいつまで経っても、「自分が子育てをメインでする」という当事者意識を持てません。女性は長期間にわたる体の変化があった上でお腹を痛めて子どもを産んでいるので、すぐに母親になれますが、出産を経験していない父親が父親になるためには、「自分が子育てをメインでする」という当事者意識を持つきっかけが母親以上に必要だと考えます。

 

その貴重な機会が男性の育児休暇だと私は思うのです。そして「自分の子どもを自分で育てる」意識を持つためには、何事も自分で体験してみる必要があります。なぜなら、人間は体験することで初めて実感を持つことができるからです。

 

私のお勧めは、男性のワンオペ育児の実体験です。母親不在の中、小さな命が自分1人の行動に全てがかかっているという緊張感と重責の中、限られた期間でも男性1人で育児に向かい合うことで、こうした父親が育児のメイン担当者であるという当事者意識はいやがおうにも生まれてきます(これは我が家の体験でもあります。)。男性の育児休業は、男性のワンオペ育児の実体験を積む、非常に貴重な機会なのです。

 

父親に育児のメイン担当者という意識が生まれれば、家の中には常に子育て可能なスタメンが2人いる状態になります。つまり、共働き育児の負担がどちらか一方に偏るということがなくなります。このため、男性の育児休暇取得とは男性だけの問題ではなく、女性の働き方とも表裏一体の問題なのです。

 

小泉環境大臣の育休期間としては、短いものではありますが、パフォーマンスとしては非常に良い一石を投じていると思います。父親が育児のメイン担当者であるという当事者意識が広がっていくきっかけとして、男性の育休取得率が今後上がっていく良いきっかけになれば嬉しく思います。

 

終わりに:育休は休みではなく仕事

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最後に育児休業っていうのも変な名前だと常々思っています。確かに他の人からみたら育休中の人は仕事を休んでるように見えるのでしょうが、実態としては、育児に休みなどなく、人を育てるという世の中でも極めて重要な仕事をしているはずなので。

 

そんなこんなで、小泉環境大臣の育休取得ニュースを全面的に支持します、というお話でした。だからやっぱり東京が好き。今日はこの辺で。 

 

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